東京は、風水都市。
高い建物が乱立する東京は、昭和の時代から風の向きが、
大きく変化したと思う。
ビル風は、小さな風の渦をいくつも吹く日がある。
風の流れが変わるということは、水の流れも変わる。
水の流れが変わると、大地の磁気にも影響がある。
天の気と大地の気のあいだで、人は生きている。
このところ、風水鑑定で磁石で正確な方位を割り出す、
ことがむつかしくなった。
でも、祖父からは、方位鑑定の定め法として、
いちばん原始的な方法を教えてもらっているので、
不便を感じることはない。
電磁波が飛び交う空間で、大陽と月、星の位置から、
目で見て、方位を知ることがうれしい。
風水の仕事は、人間力と原始本能がこの時代こそ、
必要不可欠になってきた。そういうことでは、
最近、とくにウォーキングやマラソンが流行っている。
風水で、運を上げるのは動の風水と静の風水に分けられる。
動の風水は動くこと、静の風水は寝ること。
どういう方向へ動き、家や部屋のどこで寝るか。
そういう意味では、東京マラソンのコースは卍にも見える。
風車にも思える。大勢の人が風を受けて、卍のコースを、
かけめぐると、大地の流れも整うし、卍の風の力を人が、
吸収できることになる。東京の磁場の流れは、
年一度の東京マラソンで、ぐっと上がるのだ。
わたしは、これを平成の江戸卍だと思っている。
高層建築で風のバランスを失った国際都市東京に、
理にかなった風の循環方法だと。
人間そのもが、大地と空間に秘印を描く。
古代からの知恵は、増々活かされることをいつも祈念する。
松風カオリ